ニキビ治療は皮膚科?美容皮膚科?違いと選び方
突然できたニキビ、鏡を見るたびに憂鬱になりますよね。そんな時、皮膚科と美容皮膚科、どちらに行けばいいのか迷う方も多いのではないでしょうか?実は、ニキビ治療における両者には、明確な違いがあります。今回は、それぞれの役割と治療内容、そしてあなたに合ったクリニックの選び方について、分かりやすく解説します。
皮膚科:病気としてのニキビを治療する場所
皮膚科は、ニキビを「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という皮膚の病気として治療します。健康保険が適用される診療が中心となります。
治療の目的:
ニキビの炎症を抑える。
アクネ菌を殺菌する。
ニキビの原因となる毛穴の詰まりを改善する。
具体的な治療内容:
塗り薬(外用薬): 炎症を抑える抗炎症剤や、毛穴の詰まりを改善するアダパレン、殺菌作用のある過酸化ベンゾイルなどが処方されます。
飲み薬(内服薬): 炎症がひどい場合や広範囲にニキビがある場合は、抗生物質などが処方されます。
こんな人におすすめ:
今できているニキビの炎症を早く抑えたい人。
痛みを伴うニキビや、赤く腫れているニキビを治したい人。
まずは保険診療で安価に治療を始めたい人。
美容皮膚科:美肌を目指してニキビと向き合う場所
美容皮膚科は、ニキビを「肌の美しさを損なうもの」と捉え、より根本的な肌質改善やニキビ跡のケアに特化した治療を行います。基本的に自由診療(保険適用外)となります。
治療の目的:
ニキビができにくい肌質に改善する。
ニキビ跡(クレーターや色素沈着)を目立たなくする。
肌全体のトーンアップや毛穴の引き締めなど、美肌効果を追求する。
具体的な治療内容:
ケミカルピーリング: 古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを正常化させます。
レーザー治療: ニキビ跡の赤みや色素沈着、クレーターを改善します。
光治療(フォトフェイシャル): ニキビやニキビ跡の色素に働きかけ、肌のトーンを均一にします。
美容点滴・注射: 栄養を体の内側から補給し、肌のコンディションを整えます。
こんな人におすすめ:
ニキビを根本的に繰り返さないようにしたい人。
長年悩んでいるニキビ跡を治したい人。
肌全体の美しさも同時に追求したい人。
どちらを選ぶべき? あなたに合ったクリニックの選び方
どちらのクリニックを選ぶべきかは、あなたの**「ニキビの状態」と「治療の目的」**によって決めるのが良いでしょう。
まずは「皮膚科」から始めるのがおすすめ
今、まさに炎症を起こしているニキビがあるなら、まずは保険診療で治療できる皮膚科に行くのが良いでしょう。
炎症を抑え、悪化を防ぐことが最優先です。
ニキビが治った後、さらに美肌を目指すなら「美容皮膚科」へ
ニキビの炎症が落ち着いたものの、跡が残ってしまったり、今後ニキビを繰り返したくないと思ったりするなら、美容皮膚科で根本治療やニキビ跡ケアを行うのが効果的です。
両方の診療を行っているクリニックも
最近では、保険診療の皮膚科と自由診療の美容皮膚科、両方を併設しているクリニックも増えています。
このタイプは、一つのクリニックで段階的な治療を受けられるため、非常に便利です。
まとめ
ニキビ治療は、まず皮膚科で病気を治すことから始め、その後、美容皮膚科で美肌を目指すという流れが理想的です。ご自身のニキビの状態と、どのようなゴールを目指したいのかを考え、あなたにぴったりのクリニックを選んで、自信の持てる素肌を手に入れてくださいね。