便利になった!美容皮膚科と皮膚科、オンライン診療の賢い使い分け方
近年、私たちの生活にすっかり定着した「オンライン診療」。
「わざわざ病院に行かなくても、家で診察を受けられるなんて便利!」と興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
でも、皮膚科と美容皮膚科のオンライン診療には、それぞれ違いがあります。その特徴を理解せずに利用すると、「思っていたのと違った…」と後悔することになるかもしれません。
今回は、皮膚科と美容皮膚科のオンライン診療の違いを詳しく解説し、あなたの肌悩みに合った使い方をご紹介します。
1. 皮膚科のオンライン診療:保険診療が中心
皮膚科のオンライン診療は、ニキビや湿疹、アトピー性皮膚炎などの病気の治療が目的です。基本的に保険診療の範囲内で行われます。
主な対象となる症状
ニキビ・肌荒れ
アトピー性皮膚炎
湿疹・かゆみ
蕁麻疹
軽度のやけどや虫刺され
慢性疾患の継続的な治療
診察の流れ
予約: 専用のアプリやウェブサイトから、日時を指定して予約します。
問診・診察: 事前に問診票を記入し、予約時間になったらビデオ通話で医師と話します。カメラで患部を映し、医師が状態を確認します。
処方: 医師がオンライン診療で治療可能と判断した場合、薬が処方されます。処方箋は自宅に郵送されるか、希望する薬局にFAXしてもらい、薬を受け取ります。
会計: 登録したクレジットカードなどで支払いを済ませます。
メリットとデメリット
メリット: 通院の手間が省ける、待ち時間がない、感染症のリスクを避けられる。
デメリット: 触診ができないため、重症な症状や診断が難しい場合は、対面での診察が必要になることがあります。
皮膚科のオンライン診療は、既に診断がついている慢性的な病気の継続治療や、軽度の肌トラブルの相談に向いています。
2. 美容皮膚科のオンライン診療:自由診療が中心
美容皮膚科のオンライン診療は、シミ、くすみ、肝斑、ニキビ跡など、美容的な悩みの改善が目的です。そのため、基本的に**自由診療(全額自己負担)**となります。
主な対象となる悩み
シミ・肝斑・くすみの相談
ニキビ・ニキビ跡の相談
美肌やエイジングケアの相談
処方薬(ハイドロキノン、トレチノイン、トラネキサム酸など)の継続処方
診察の流れ
予約: ウェブサイトや専用アプリから、カウンセリングの予約をします。
カウンセリング・診察: ビデオ通話で医師やカウンセラーに悩みを相談します。肌の状態をカメラで確認してもらい、最適な治療法や薬を提案してもらいます。
処方: 相談内容に基づき、内服薬や外用薬が処方されます。多くの場合、クリニックから自宅に直接薬が配送されます。
会計: オンライン上で決済を行います。
メリットとデメリット
メリット: 全国どこからでも専門医のカウンセリングを受けられる、忙しくても気軽に相談できる、プライバシーが守られる。
デメリット: 実際の施術(レーザーや注射など)はオンラインでは受けられず、来院が必要です。また、自由診療のため費用は全額自己負担となり、高額になる場合があります。
美容皮膚科のオンライン診療は、特に地方にお住まいの方や、忙しくてなかなか通院できない方が、専門的なアドバイスを受けたり、自宅でできる治療薬を処方してもらうのに非常に便利です。
3. どちらを選ぶ?賢いオンライン診療の使い分け方
オンライン診療は、手軽で便利なサービスですが、すべてがオンラインで解決できるわけではありません。
まずは「皮膚科」でオンライン診療を試す
症状が急に出てきた、原因がわからない、かゆみがひどいなど、「病気かもしれない」と感じた場合は、まず皮膚科のオンライン診療で相談してみましょう。
医師が「オンライン診療では難しい」と判断すれば、対面での受診をすすめられます。
「美容」目的がはっきりしている場合は「美容皮膚科」へ
「シミを薄くしたい」「ニキビ跡をきれいにしたい」など、美容的なゴールが明確な場合は、美容皮膚科のオンライン診療で相談してみるのがおすすめです。
施術が必要になったら、来院が必要なことを理解しておきましょう。
どちらのオンライン診療も、利用する際は、事前にウェブサイトで「対応している症状・悩み」「料金体系」「薬の受け取り方法」などを確認しておくと、安心して利用できます。
この記事が、あなたのオンライン診療選びの参考になれば幸いです。