美容皮膚科と皮膚科のしわ治療の違い｜総論と選び方のポイント

年齢とともに気になるのが「しわ」です。鏡を見てふと感じる小じわや、笑ったときに目立つ表情じわは、見た目の印象にも大きく影響します。しわ治療を受けたいけれど、「美容皮膚科」と「皮膚科」のどちらに行けばいいのか迷うという方も多いのではないでしょうか。この記事では、両者の違いと治療の特徴を総論的にまとめます。

1. 美容皮膚科と皮膚科の基本的な違い

（1）皮膚科

主に医療保険の対象になる疾患治療が中心
アトピー性皮膚炎、ニキビ、湿疹、皮膚感染症など
しわ治療は生活習慣や外用薬のアドバイス中心で、保険適用外の美容治療は限られることが多い

（2）美容皮膚科

見た目や美しさの改善を目的とした治療を専門に提供
しわ、たるみ、毛穴、肌のハリ改善などに対応
保険は効かない自由診療が中心
最新の医療機器や注入治療（ヒアルロン酸、ボトックスなど）も使用

ポイント：しわ治療の選択肢や治療目的が明確に異なるため、自分の希望に合わせて選ぶことが大切です。

2. しわ治療でのアプローチの違い

項目	皮膚科	美容皮膚科
主な治療対象	疾患性のしわや肌の老化	表情じわ、加齢によるしわ、たるみ
治療方法	外用薬、保湿、生活習慣指導	注入治療（ボトックス、ヒアルロン酸）、レーザー、光治療、超音波治療
保険適用	可能（疾患による場合）	ほとんど自由診療
目的	健康維持・症状改善	見た目改善・若返り

3. 皮膚科でのしわ治療の特徴

主に乾燥や肌トラブルによる小じわを改善
レチノール配合外用薬や保湿剤の処方
肌の健康を整えることで、しわの進行を緩やかにする
安全性が高く、副作用のリスクが比較的低い

例：シミや赤みを伴う小じわの場合、皮膚科で原因を調べて治療するのが基本です。

4. 美容皮膚科でのしわ治療の特徴

表情じわや加齢による深いしわに対応
注入治療（ボトックスで表情じわを抑える、ヒアルロン酸でしわを埋める）
レーザーや光治療で肌のコラーゲン生成を促進
即効性や見た目の変化を重視する人に向いている

例：目尻の笑いじわや額の横じわにはボトックス注射、ほうれい線や深い口元のしわにはヒアルロン酸注入が有効です。

5. 選び方のポイント

目的を明確にする
- 健康維持・肌トラブル改善 → 皮膚科
- 若返り・見た目の改善 → 美容皮膚科
治療の範囲を確認する
- 保険適用か自由診療か
- 使用する治療法のリスクと効果
医師の専門性・経験
- 注入治療やレーザー施術は技術に差が出やすいので、症例数やレビューを確認

まとめ

美容皮膚科と皮膚科のしわ治療には目的と治療方法の明確な違いがあります。

皮膚科：肌の健康を守りながら小じわを緩やかに改善
美容皮膚科：若返りや見た目の改善を重視した治療

自分のしわの種類や改善したいレベルに合わせて、最適なクリニックと治療方法を選ぶことが大切です。