美容皮膚科と皮膚科でのほくろ治療の違い
ほくろは見た目の印象に関わるだけでなく、まれに悪性腫瘍の可能性があるため、適切な診断と治療が大切です。ただし「皮膚科」と「美容皮膚科」では治療の目的やアプローチが異なります。ここでは 両者の違いをわかりやすく解説 します。
1. 皮膚科でのほくろ治療
特徴
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医療的観点を重視
皮膚科では、まずそのほくろが良性か悪性かを診断。必要に応じて病理検査を行います。 -
治療法
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外科的切除(メスで切り取って縫合)
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電気メスや炭酸ガスレーザーによる焼灼
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保険適用
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医学的に必要(悪性の可能性がある、炎症や出血がある等)の場合は健康保険が適用されます。
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仕上がり
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傷跡は残る可能性あり。ただし再発リスクは低く、根本的治療が可能。
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➡ 「安全性と再発防止」が目的
2. 美容皮膚科でのほくろ治療
特徴
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見た目の美しさを重視
美容皮膚科では、ほくろを「美容的に取りたい」という希望に応じて施術します。 -
治療法
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炭酸ガスレーザー
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美容レーザー(肌への負担を軽減しつつ除去)
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自由診療(保険適用外)
見た目改善が目的のため、多くの場合は自費治療となります。 -
仕上がり
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傷跡が目立ちにくいよう配慮される
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ダウンタイムも短め
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再発のリスクはやや高い場合もある
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➡ 「仕上がりの美しさと自然さ」が目的
3. 両者の違いを比較
項目 | 皮膚科 | 美容皮膚科 |
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主な目的 | 医学的治療(悪性の除外・再発防止) | 美容目的(見た目の改善) |
費用 | 保険適用あり(数千円~) | 自由診療(1mm数千円~数万円) |
治療法 | 外科的切除、電気メス、炭酸ガスレーザー | 炭酸ガスレーザー、美容レーザー |
傷跡 | 残る可能性あり | 目立ちにくい仕上がりを重視 |
再発 | 少ない | やや再発リスクあり |
4. 選び方のポイント
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不安があるほくろ → 皮膚科で診断
悪性の可能性がある場合はまず皮膚科で安全に除去。 -
顔の目立つ場所や美容目的 → 美容皮膚科
見た目に配慮した施術を選びたい方に向いています。 -
両方の併用も可
医学的診断を皮膚科で受けた後、美容皮膚科で仕上げるケースもあります。
まとめ
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皮膚科:医学的な安全性・再発防止を優先。
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美容皮膚科:見た目の自然さ・美しさを重視。
ほくろ治療を考える際は、まず「そのほくろは医学的に問題ないか」を確認し、目的に応じて皮膚科と美容皮膚科を使い分けるのがおすすめです。