シミ治療は皮膚科と美容皮膚科どちらがおすすめ?
「顔のシミ、どうにかしたい!」そう思ったとき、まず思い浮かぶのが皮膚科と美容皮膚科ですよね。どちらもシミ治療を行っていますが、実はその目的や治療方法、費用に大きな違いがあります。今回は、あなたのシミのタイプや治療の目的別に、どちらのクリニックを選ぶべきか、具体的な情報と合わせてご紹介します。
1. 皮膚科でのシミ治療:保険診療が中心
皮膚科は、シミを「皮膚の病気」として診断・治療する医療機関です。保険診療が適用される治療が中心となります。
主な治療対象:
炎症後色素沈着: ニキビやケガの後に残った茶色いシミ。
脂漏性角化症(老人性イボ): 盛り上がったシミで、見た目が気になるもの。
悪性腫瘍の疑いがあるもの: 医師の診断が必要な場合。
具体的な治療内容:
塗り薬(外用薬): ハイドロキノン、トレチノインなど、メラニンの生成を抑えたり、肌のターンオーバーを促したりする薬を処方します。
飲み薬(内服薬): シミの原因となるメラニンの生成を抑えるビタミンCや、血行を促進するトラネキサム酸などを処方します。
液体窒素療法: 脂漏性角化症など、盛り上がったシミを液体窒素で凍結させて除去する治療。
メリットとデメリット:
メリット: 費用が安く、保険が適用されるため経済的な負担が少ないです。
デメリット: 治療できるシミの種類が限られており、美容目的のシミには対応できないことが多いです。また、塗り薬や飲み薬は効果が出るまでに時間がかかる場合があります。
2. 美容皮膚科でのシミ治療:自由診療が中心
美容皮膚科は、シミを「肌の美しさを損なうもの」と捉え、根本的な改善を目指すクリニックです。治療は基本的に自由診療(保険適用外)となります。
主な治療対象:
老人性色素斑: いわゆる「シミ」。加齢や紫外線が原因でできるもの。
そばかす(雀卵斑): 遺伝性のシミ。
肝斑: 左右対称に広がるぼんやりとしたシミ。
ニキビ跡の色素沈着など、美容目的のシミ全般。
具体的な治療内容:
レーザー治療: シミの種類に合わせて、レーザートーニング、Qスイッチレーザー、ピコレーザーなど様々な種類のレーザー機器を使用します。シミの原因であるメラニン色素を破壊し、シミを薄くします。
光治療(IPL): 肌全体に光を照射し、シミだけでなく、そばかすや赤みなど複数の肌トラブルを同時に改善します。
ケミカルピーリング: 薬剤を塗布して古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進します。
塗り薬・飲み薬の処方: 美容皮膚科オリジナルの外用薬や内服薬を併用することも多いです。
メリットとデメリット:
メリット: 最新の医療機器を使った効果の高い治療が受けられます。短期間で目に見える効果を実感しやすいです。
デメリット: 保険適用外のため、治療費が高くなります。また、ダウンタイム(治療後に肌が赤くなったり、かさぶたになったりする期間)がある場合があります。
3. シミの種類別!どちらを選ぶべき?
あなたのシミがどのタイプかによって、最適なクリニックは変わってきます。
Q. 盛り上がっている、急にできたシミがある?
A. 皮膚科がおすすめ。
まずは皮膚科で、それが単なるシミなのか、別の皮膚疾患(悪性腫瘍など)ではないか診断してもらいましょう。
Q. 広い範囲に広がる、ぼんやりとしたシミがある?
A. 美容皮膚科がおすすめ。
肝斑の可能性が高く、レーザー治療や内服薬で対応できることが多いです。肝斑は誤った治療で悪化することもあるため、専門の美容皮膚科に相談するのが良いでしょう。
Q. 紫外線や加齢によるはっきりしたシミがある?
A. 美容皮膚科がおすすめ。
レーザー治療が最も効果的で、短期間でシミを薄くすることができます。
Q. ニキビ跡やちょっとした色素沈着が気になる?
A. 皮膚科と美容皮膚科どちらでもOK。
皮膚科では保険適用で塗り薬や飲み薬を処方してもらえます。美容皮膚科では、ピーリングやレーザーでより早く美肌効果を追求できます。
まとめ:あなたの目的に合わせて賢く選ぼう
シミ治療は、まずご自身の**「シミの種類」と「どこまで治療したいか」**を考えることが大切です。
**「病気かも?」と思ったり、「まずは安く試したい」**場合は、皮膚科へ。
**「本気でシミをなくしたい」「より美肌を目指したい」**場合は、美容皮膚科へ。
シミの種類によっては、両方の専門知識が必要な場合もあります。まずは相談しやすいクリニックを選び、医師の診断を仰ぐことから始めてみるのが良いでしょう。