乾燥肌治療:皮膚科と美容皮膚科のアプローチの違い|正しい治療で潤い肌へ
「冬になると肌がカサカサして粉がふく」
「どのクリームや治療が自分に合うのかわからない」
乾燥肌は日常生活に影響するだけでなく、かゆみ・炎症・肌老化の原因にもなります。
でも、皮膚科と美容皮膚科ではアプローチ方法が異なるため、どちらに相談するかで治療内容や効果が変わります。
この記事では、乾燥肌治療の基本から、皮膚科と美容皮膚科の違い、効果的なスキンケアまで詳しく解説します。
乾燥肌の原因とは?
乾燥肌は、皮膚の水分保持機能が低下した状態です。主な原因は以下の通りです。
1. 皮脂・保湿成分の減少
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加齢やホルモンバランスの変化で皮脂量が減少
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バリア機能が低下し、外部刺激で水分が蒸発しやすくなる
2. 外部環境
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冬の乾燥した空気や冷暖房
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紫外線やエアコンによる肌の水分蒸散
3. 生活習慣
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入浴のしすぎや強い洗浄剤の使用
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栄養不足や睡眠不足
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ストレスによるホルモンバランスの乱れ
乾燥肌を放置すると、かゆみ・赤み・ひび割れ・敏感肌化などのリスクが高まります。
皮膚科での乾燥肌治療
皮膚科は、医療的な観点から乾燥肌の原因を診断し、治療する専門機関です。
主なアプローチ
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保湿剤・軟膏の処方
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ヒルドイド、ワセリン、セラミド配合クリームなど
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肌の水分保持機能を回復させる
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外用薬・内服薬
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かゆみや炎症がある場合、ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬を使用
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皮膚の炎症を抑え、症状を改善
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原因疾患の診断
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アトピー性皮膚炎や乾皮症など、乾燥肌の背景にある疾患を確認
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必要に応じて専門的治療を実施
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メリット
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保険適用で治療費が抑えられる
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原因を医学的に診断できる
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長期的に症状改善が期待できる
デメリット
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美容目的の施術(ハリ・美白・エイジングケア)は少ない
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外用薬の使用が中心で即効性は限定的
美容皮膚科での乾燥肌アプローチ
美容皮膚科は、見た目や肌質改善に重点を置いた治療を行います。
主なアプローチ
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美容成分入りの保湿治療
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ヒアルロン酸、ビタミンC誘導体、ペプチドなどを使用
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肌の潤いだけでなくハリや弾力も改善
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レーザー・光治療
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肌のターンオーバーを整え、保湿機能を向上
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毛穴の引き締めや赤み改善など、美容効果もある
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注入治療
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ヒアルロン酸注入で局所的な乾燥や凹みを改善
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美肌効果と保湿効果を同時に得られる
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メリット
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肌の見た目や質感を短期間で改善
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保湿だけでなく美肌・アンチエイジング効果が期待できる
デメリット
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保険適用外のため費用が高額
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医療的な皮膚疾患の治療よりは、症状改善優先
皮膚科と美容皮膚科の使い分け
目的 | 皮膚科 | 美容皮膚科 |
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かゆみ・炎症改善 | ◎ | △(症状によっては対応可) |
原因診断・治療 | ◎ | △ |
保湿ケア・肌質改善 | ○ | ◎ |
ハリ・美白・エイジングケア | △ | ◎ |
治療費 | 保険適用可能 | 自費治療 |
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肌に炎症やかゆみがある場合は皮膚科
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見た目の美肌・乾燥改善・エイジングケアを目的とする場合は美容皮膚科
自宅でできる乾燥肌対策
皮膚科・美容皮膚科での治療と合わせて、自宅でのケアも重要です。
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保湿の基本
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入浴後すぐに保湿剤を塗る
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セラミド・ヒアルロン酸・グリセリン入りクリームを使用
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生活習慣の改善
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水分を1日1.5〜2L摂取
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栄養バランスを整え、睡眠を確保
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洗浄の工夫
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強すぎる石鹸やゴシゴシ洗いを避ける
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ぬるま湯で優しく洗う
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環境対策
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冬は加湿器を使用
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冷暖房による乾燥対策
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まとめ:乾燥肌治療は目的に合わせて選ぶ
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皮膚科は医療的な乾燥肌・炎症改善に最適
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美容皮膚科は保湿+美肌・アンチエイジングに最適
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自宅ケアと組み合わせることで、潤い肌を長期間キープ可能
乾燥肌は放置すると悪化します。症状や目的に合わせて、適切な治療先を選ぶことが美肌への近道です。