【テンプレート付】株主総会議事録・就任承諾書の正しい書き方|役員変更で法務局に受理される記載例
役員の任期満了に伴う変更登記を行う際、最も重要かつ作成に頭を悩ませるのが「株主総会議事録」や「就任承諾書」などの添付書類です。
「法務局で受理される書き方は?」「どんな項目が必要なの?」と不安に感じる方も多いでしょう。不備があると法務局から補正(修正)を求められ、二度手間になってしまうこともあります。
この記事では、役員変更登記に必須となる株主総会議事録と就任承諾書の正しい書き方について、具体的なテンプレートとともに詳しく解説します。そのまま使える記載例を紹介しますので、スムーズな登記申請にお役立てください。
1. 株主総会議事録の書き方と必須項目
株主総会議事録は、役員を選任したという「会社の意思決定」を証明する重要な書類です。会社法に基づき、以下の項目を必ず記載する必要があります。
議事録に記載すべき基本項目
開催日時および場所
株主の総数および発行済株式の総数
出席株主数およびその議決権数
出席した役員の氏名(議長を含む)
議事の経過の要領およびその結果
【記載例】定時株主総会議事録(役員選任のケース)
第〇回 定時株主総会議事録
日時:令和〇年〇月〇日 午前10時00分
場所:当会社の本店会議室
株主の総数:〇名
発行済株式の総数:〇株
議決権を行使することができる株主の数:〇名
議決権を行使することができる株主の議決権の数:〇個
出席株主数(委任状による者を含む):〇名
出席株主の議決権の数:〇個
出席した役員:代表取締役 〇〇 〇〇、取締役 〇〇 〇〇
報告事項
第〇期事業報告の件
(中略)
決議事項
第1号議案 取締役選任の件
議長は、当会社の取締役全員が本総会の終結をもって任期満了により退任することとなるため、その選任を求めたところ、満場一致をもって次の者が選任され、被選任者は即座にその就任を承諾した。
取締役 〇〇 〇〇
取締役 〇〇 〇〇
以上の通り議事の経過および結果を明確にするため、この議事録を作成し、議長および出席した取締役がこれに記名押印する。
令和〇年〇月〇日
株式会社〇〇 第〇回定時株主総会
議長 代表取締役 〇〇 〇〇 (印)
出席取締役 〇〇 〇〇 (印)
2. 就任承諾書の書き方と役割
就任承諾書は、選任された役員本人が「その役職に就くことを承諾した」ことを証明する書類です。株主総会議事録の中に「即座に就任を承諾した」旨の記載があり、本人が議事録に実印を押印している場合は、別途の作成を省略できることもあります。
しかし、実務上は個別に作成して提出するのが最も確実です。
【記載例】就任承諾書のテンプレート
就任承諾書
私は、令和〇年〇月〇日開催の貴社定時株主総会において、貴社の取締役に選任されましたので、その就任を承諾します。
令和〇年〇月〇日
(住所)〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
(氏名)〇〇 〇〇 (実印)
株式会社〇〇 御中
3. 法務局で受理されるための注意点
書類を作成する際、よくある間違いや注意すべきポイントをまとめました。
住所は「住民票」や「印鑑証明書」の通りに
役員の住所を記載する際は、略称(1-2-3など)を使わず、住民票や印鑑証明書に記載されている通り(一丁目2番3号など)正確に記載してください。
押印する印鑑の種類
代表取締役: 法務局に届け出ている「会社代表印(実印)」を押印します。
新任の役員: 初めて役員になる場合や、代表取締役が交代する場合は、個人の「実印」を押印し、発行から3ヶ月以内の印鑑証明書を添付する必要があります。
再任の役員: 継続して役員を務める(重任)場合は、認印でも受理されるケースがありますが、信頼性の観点から実印の使用が推奨されます。
割印(契印)を忘れずに
議事録が複数枚にわたる場合は、ページの継ぎ目に各役員が割印(契印)をします。これは書類の差し替えを防ぐための重要な手続きです。
4. 提出前にチェックすべき項目
申請書類を法務局へ持ち込む(または郵送する)前に、以下の項目を最終チェックしましょう。
日付は株主総会の開催日以降になっているか?
選任された役員の氏名に漢字の間違いはないか?
会社名の商号は登記簿通りか?(例:株式会社が前か後ろか)
登録免許税(印紙代)は正しく準備できているか?
まとめ
役員変更の手続きにおいて、議事録や就任承諾書の作成は非常に神経を使う作業です。しかし、正しい形式と必須項目さえ押さえておけば、決して難しいものではありません。
今回ご紹介したテンプレートをベースに、自社の状況に合わせて調整して作成してみてください。正確な書類を準備することが、スムーズな登記完了と会社の信用維持に直結します。
もし「特殊なケースで書き方がわからない」「複数の変更が重なっている」といった場合は、司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。プロのチェックを受けることで、法的なリスクをゼロにすることができます。
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